NO.25「たんぽぽの花」 (by みぞれ/女性)
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[25] たんぽぽの花紙 (みぞれ/16歳・女性/福井県福井市)
雪の降る寒い冬の日。じいちゃんが死んでもうた。
大好きやったのに。
おねいちゃん呼ぶその声が、優しくわろうその顔が、ほんに大好きやったのに。
もううちのこと、呼んではくれんのか?いいこいいこしてはくれんのか?
いやや。いかんといて。いかんといてや・・・
涙がとまらんかった。
ばあちゃんも泣いてた。おかあさんやって泣いてた。
そやけど、あいつは泣かんかったんや。
じいちゃん死んでもたのに、もう一生会えんのに、あいつは泣かんと笑ってたんや。
おねいちゃんやでの。妹のことみてやっての。
じいちゃんがいつも言うとったけど、こんなやつ、もう知らんと思うた。
それからしばらくして、春がやって来てからや。
じいちゃんの写真のとこに、たんぽぽの花が並べれられるようになったんは。
おかあさんがやってるんや思っとった。
そやけどある日。
たんぽぽと一緒に置かれたカードには、あいつの字が書かれてた。
おかあさんの字やない。あいつの字やった。
淡い色の画用紙に、丁寧に張り付けたる押し花。丁寧に書いたる文字。
「また会おうね。」
なんやろ。涙がでたんや。
そしてその日、誓ったんや。
うちはこの子のおねいちゃんや、うちがこの子をみてやるんやって。
泣きながら、写真のじいちゃんに誓ったんや。
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