■これまでで一番感動したことは何ですか?───

うーん難しいね。みんながよく知ってる有名な日本シリーズのサヨナラヒットかな。(※1983年、西武ライオンズと読売ジャイアンツの日本シリーズの第6戦、延長10回で江川投手からサヨナラヒットを放ってライオンズを優勝に導いた。)バッターボックスに入った時は、何も考えず頭の中が真っ白だった。3球目に低いカーブが来て、バットを振ったらレフトオーバーのヒット。それまでレフトオーバーを打ったことがなかったから、なおさら嬉しかったんじゃないかな。でも、打った後も、何が何だか分からない状況だった。プロに入ってまだ2年目でしたからね。2年目で日本シリーズに出て、ああいう形で優勝できるなんて思ってもみなかったし。もちろん、みんなの力で勝ち取った優勝で、自分はたまたまああいうヒットを打ったというだけなんですけどね。

■そのエピソードが、今の自分に影響を与えていると思うことは?───

今思い返してみれば、あのサヨナラヒットがなかったら、今こうやって野球をできていなかったと思いますね。プロで15年以上もやってこれたのは、あの出来事があったからだと思っています。その次の年でさえ、使ってもらえたか分からないし。もちろん、自分自身はその前もそのあとも変わっていないんだけど、周りの見る目は劇的に変わりますよね。あのサヨナラヒットを打った“金森”ということで、自分を取り巻く環境はずいぶんと変化しました。あの一打がなければ、今ここにいることもなかったかもしれません。その後もずっと野球を続けることができたのはあのおかげだと思います。そういう意味では、自分の人生に大きな影響を与えてくれた出来事でした。

■あなたにとっての“感動”とは何ですか?───

目標があってそのために一つ一つ重ねてきたことが実を結ぶことかな。ずっとコツコツとやってきたことがうまくいくと一番感動しますよね。ミリオンスターズの目標?うーん、とにかくいいチームを作りたいですよね。一所懸命にやっていることは、一所懸命だって見ている方にも伝わるものだと思うし、頑張ってやっていればいつの間にかいろんな人が応援してくれるはずだと思っています。
最初に監督の依頼が来たときは、「僕なんかでいいのかな、なぜ僕が?」と思いました。でも、端保球団社長のすごい熱意が感じられたというのもあって。あとはやっぱり、最初の監督に選んでくれたというのは大きかったですね。これが2人目だったとしたら、おそらく引き受けなかったと思います。1人目だと、自分が思うようなチームを作れるなというのはありましたね。好きなようにやれるというのは、やっぱり魅力的でした。あとは、父のこともあります。父は野球が好きだったんですが、昨年亡くなりました。それで久しぶりにこっちに戻ってきて。(石川ミリオンスターズの)端保球団社長と初めて会ったのがその次の日だったかな。何か運命のようなものを感じました。父に呼び寄せられてるのかなと思いましたね。それで、ミリオンスターズの監督を引き受けることにしたんです。いろんな人に感動を与えられるようなチームにしていきたいですね。
プロフィール
金森栄治(かなもりえいじ)さん
石川ミリオンスターズ監督

1957年生まれ。石川県金沢市出身。
1981年、西武ライオンズよりドラフト2位に指名され翌年入団。1983年の日本シリーズ第6戦では、読売ジャイアンツ江川投手からサヨナラヒットを放った。1985年には、打率.312をマークし、ベストナイン・ゴールデングラブ賞を受賞。1996年限りで現役を引退し、以降、西武打撃コーチ補佐、阪神打撃コーチ、ソフトバンクホークス打撃コーチを務める。2007年、北信越ベースボールチャレンジリーグ「石川ミリオンスターズ」の監督に就任。本格的な始動を直前に期待が高まる。
>>> 石川ミリオンスターズ

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更新日:2007年3月13日(火)


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